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書籍紹介『ドアの向こうのカルト』③


ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録
(2013/01/18)
佐藤 典雅

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書籍紹介『ドアの向こうのカルト』①』『書籍紹介『ドアの向こうのカルト』②』では、カルト宗教の元信者である著者が宗教とマルチ(ネットワークビジネス)の共通点について指摘していることを見てきました。

続けて著者はある“気づき”について言及します。
――――――――――――――――――――――――――――――
次に私が不思議に思ったのは、複数のマルチ団体の商品パッケージがみんな同じプラスチックの入れ物に入っていたこと。自分はデザイナーだったので、この視点から見ると実に不可解な話だ。通常はブランディング上、企業はそれぞれパッケージのデザインや素材を変えるはずだ。
「もしかしてマルチはみんな実は同じ工場でつくっているのでは?そしてブランドラベルだけを変えて売っているんじゃないか?」
そう思ってネットで調べた。そうしたら私が加入していたマルチも含め、大手の何社かは本社がユタ州にあった。
「ユタ州?モルモンの州じゃないか!!」
これには驚いた。モルモン教徒の布教活動は、エホバの証人の形態に非常に似ている。マルチの会員の組織構成も証人たちのそれに酷似している。モルモンとマルチは繋がりが深いかもしれないと思った。
「モルモンが、自分たちの生計手段のために生み出した仕組みでは?」
そう考えると腑に落ちる。もっとも、未だに本当にモルモン教徒がマルチの仕組みを開発したかどうかは分からない。いずれにしてもマルチ共同体と宗教共同体の親和性が高いのに変わりはない。
『ドアの向こうのカルト(P183)/佐藤典雅/ 河出書房新社』

――――――――――――――――――――――――――――――
実際のところ、モルモン教がマルチの仕組みを生み出したかどうか微妙なところです。後にアムウェイ社が買収するニュートリライト社(カリフォルニア州が本拠地)が始めたという説も有力だからです。
いずれにしても、モルモン教が似たような仕組み(絶対性、純粋性、選民性、布教性)を持っていたが故に、ユタ州から多くのマルチ主宰会社が生まれたのは確かでしょう。

著者が気付いた“マルチはみんな実は同じ工場でつくっているのでは?”という点についての推測も現時点ではエビデンスが無いので分かりません。しかし、ユタ州に本拠地を置くマルチ主宰者会社が工場を共有している可能性は十分にありえます。
もっともこれもビジネスの世界では常識の範疇です。OEM生産と呼ばれる経営手法で、生産は外部工場を使い、完成品に自社製品としてのブランドを冠するのです。

もっとはっきり言ってしまえば、ほとんどのネットワークビジネス主宰会社はこの方法を採用しており、あちこちから売れそうな製品・商品を探して(製品企画から入る場合もあります)買い付けているのです。そしてそれに自社ブランドを載せて売るのです。
その際に創業物語に加えて、マルチレベルの報酬システムによる“成功物語”を付与しながら、ディストリビューターを通じて販売するのが他の業態とは異なるネットワークビジネス社独自のビジネスモデルなのです。

そして著者は次のような根本的な疑問を持つようになります。
――――――――――――――――――――――――――――――
後日、私が属していたマルチの大きなイベントに行ってみた。証人の地域大会と雰囲気が全く変わらないので驚いた。講演者の煽り方といい、そこに来ている人たちの反応は宗教信者そのものであった。その時に私はマルチから手を引いた。私は一つの宗教を抱えるだけでも苦労している。ここにきて二つの宗教を抱えるのは無理だと思ったからだ。ただこの時にある疑問が頭をかすめた。
「もしかして、ものみの塔もマルチの一種?」

――――――――――――――――――――――――――――――

マルチへの関わりをきっかけとして、著者は幼い頃から取り組んできたカルト宗教活動を辞めることになります。
経験者にしか書けないカルト体験の本質に迫る傑作ですので一読をお勧めします。


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ゆんた

Author:ゆんた
経営コンサルタントの管理人がニュースキン(Nu skin)やアムウェイ(Amway)を始めとするネットワークビジネス、マルチ商法、マルチレベルマーケティング、MLMの仕組みを解き明かします。

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