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“アイスバケツチャレンジ”はネズミ講か?マルチ商法か?

アイス・バケツ・チャレンジ(アイス・ウォーター・チャレンジとも呼ばれている)という運動が一種の社会現象になっている。
ニュース記事:広がる「アイスバケツチャレンジ」とは何か? 難病へのチャリティに有名人たちが氷水をかぶる
難病の一つとして知られているALS(筋萎縮性側索硬化症)を周知し、寄付を募るための運動で、既にビル・ゲイツや孫正義、IPS細胞の山中教授といった錚々たる有名人達が参加しているのだ。

アイス・バケツ・チャレンジの運用ルールは、
――――――――――――――――――――――――――――――
①バケツに入った氷水を頭からかけている様子をSNS等で公開する
②次にやってもらいたい人を3人指名する
③指名された人は24時間以内に①を実行する
Wikipediaより抜粋・編集

――――――――――――――――――――――――――――――
以上を繰り返すというシンプルなものだ。

既に各所で指摘されているようにこの仕組みはネズミ講に似ている。
それはネズミ講を禁止する法律である無限連鎖講防止法で明記されている、
「連鎖して段階的に二以上の倍率をもって増加する」
という参加者を指数計算的に拡大させていく仕組みを持つからだ(参考記事)。
もっとも、同じく同法に規定されている“金品配当”という要素が無いため、ネズミ講そのものではない。
またネズミ講類似の仕組みを持つマルチ商法に似ているとも言われるが、これも厳密には違う。マルチ商法を規制する法律である特定商取引法で言うところの“特定利益=傘下の会員の売上に応じた報酬”に当たる部分が無いからだ(参考記事)。

アイス・バスケット・チャレンジが集めようとしてるものは金品でも報酬でもなく“注目”という資産だ。
注目は金になる。UU数やPV数等の指標は広告料金として換算されるし、商品を購入したり、寄付をしてくれる人を増やすことにつながる。だから市場を相手にするマーケター達はあの手この手で効率的に注目を集める方法を考える。

実際のところこの指数計算(ネズミ算)の原理を応用したアイス・バケツ・チャレンジという仕組みは大きな成果を出しつつある。ALSという難病についての知名度や理解度はあがった事だろうし、寄付金も増えているそうだ。そしてこれらの寄付金がALS治療に役立てられるのは素晴らしいことだ。

しかしこの仕組みは不可避的に副作用を伴う。
端的に言って、この運動で利益を得られるのは二種類の者達に限られる。一つが言うまでもなく主宰者だ。彼らは大した予算をかけずにALSへの知名度を高め、寄付を得ることができる。そしてもう一つが初期の参加者だ。彼らはアイス・バケツ・チャレンジの義務を引き受けることによって、先進的で社会的な試みに対して理解があるCoolな人物だという評価を得ることができる。

しかしそれは極一部の者達だけが味わえる特権だ。既にこの記事の投稿時の段階で辞退する有名人が出始め、批判的な意見もあちこちで上がっている。このような運動やパフォーマンスに偽善的な匂いを感じる人は常に一定の割合でいるものだ。そしてこの運動が拡大すればするほど、社会との軋轢は強まる(参考記事)。
このように市場の認知・理解が進んだ状態の中で指名された者たちの心境は複雑だろう。この運動が広く知れ渡った中、新鮮味の無い今更なパフォーマンスをしたところで得られるものは少ないし、断ろうにも指名者や世間体に気を使う。これほど面倒くさく、鬱陶しいことは無いだろう。そして、こういった人達が増えていけばいくほど、市場のネガティブな反応は加速していく。

これは同種の仕組みを持つマルチ商法(=ネットワークビジネス)が立ち上げ初期の一部の者しか儲からないのと全く同じ構造的な問題だ(参考記事)。
もっとも、マルチ商法は主宰者と個人事業主が営む事業という体をとっているが故に継続性を前提としている。簡単にその仕組みを終わらせることは出来ない。それに対してアイス・バケツ・チャレンジは単なるプロモーションだ。一時的な注目を集めるという目的を達成しさえすれば、必ずしも継続させる必要は無い。

だからアイス・バスケット・チャレンジの主宰者はこの運動を終わらせる期限を設定すべきだと思う(ひょっとしたら既にそのタイミングを計っているいるのかもしれないが)。そして指数計算の威力(参考記事)を考えると、その適切な時期は想像するよりも速いはずだ。そのタイミングを逸してしまえば、かえって悪評を広め、ALS支援活動に対する不信感を募らせることにも成りかねない。


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鍵コメのGさんへ

遅ればせながらコメントありがとうございます。

指数計算の法則には人間の想像を超える力があるので、(ネズミ講に限らず)この法則が組み込まれている仕組みは要注意なんです。
この仕組みが現実的に成立するのか、社会との軋轢を生まないか、といった点を予め検討しておいた方がいいでしょうね。

>いっそ参加希望の一般人が著名人に混って皆で一斉に氷水被る事が出来る年一・二回のイベントで 参加費+観客(動画配信含む)からの寄付を集めるといった形にして 富士ロックみたく毎年続く恒例行事だったら もっとALSを身近に考えられたかもと個人的には思いました

いいアイデアですね!
これなら強制もなく、イベントとしての区切りもはっきりしているので、毎年参加しようという人たちもいると思います。
残念ながら、アイスバケツチャレンジは一回こっきりの社会現象に終わり、恒例行事にはならないでしょうね。

ALS患者と脳死児童の扱いは、意識のある無しを基準にして根本的に違っていていいのかなと個人的には思います。
あまり知識もなく深く考えている訳ではないのですが。

通りすがりとの事ですが、またお気軽にお越し頂ければと思います。

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乱気流さん

思ったより飽和(飽きられるの)が速いですね。
そうすると過激なパフォーマンスを見せようとする人も出てきて、死亡事故も起きたとか。
主催者はどうやってこの事態を収めようとするのか気になりますね。

No title

先日、ニュースで取り上げられていて初めて知りました。

ニュースで取り上げられるということは、
反響が多かったり、認知度が上がってきたせいもあると思うのですが
そのニュースを見なければ知りもしなかったです。

その後は批判と取れる記事や参加辞退の記事がほとんどでした(笑)

純粋に認知度を高めることだけが目的だったとしたら、少し疑問の残る出来事でしたね・・・

プロフィール

ゆんた

Author:ゆんた
経営コンサルタントの管理人がニュースキン(Nu skin)やアムウェイ(Amway)を始めとするネットワークビジネス、マルチ商法、マルチレベルマーケティング、MLMの仕組みを解き明かします。

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